1999.2 湖東 善明
目次
この小冊子は、1998/10/1より4ヶ月にわたり、ベンチレスト射撃等の談話室
1997年の10月にUSAアリゾナのBen Avery射撃所で開催された世界選手権に参加し
色々な情報を仕入れてきました。
これを元に1年射撃のやり方を工夫しまずまずの成果を収めました。
たまたま、上記談話室で日本ベンチレスト協会の川村さんから秘伝を教えてくださいとの
要望があり、僭越ながらベンチレスト競技の発展のために私の知っていることを全て公開
することになりました。
普段は、正業(コンピュータソフト業)と副業(女子大講師)がありますので少しずつ
公開しますということで5回ぐらいの予定で始めたのですが、最終的には30回になっ
てしまいました。
なを、世界選手権の状況は、日本ベンチレスト協会の築地会長が、談話室の発言とライフ
ルスポーツに投稿されていますので参照してください。
この文章を書くにあったて多くの人のお世話になりました。ここに深く感謝します。
会長 築地さん この文書の多くは会長からお聞きしたものです。
東京 滝田さん この談話室を提供していただきありがとうございます。
川崎 川村さん この文章を書くきっかけを作っていただきました。
すぐ私を追い越すでしょう。
調布 勝沢さん 最初にベンチレストの手ほどきをしていただきました。
私の師匠です。
目黒 平沢さん 銃身を交換していただきました。
据銃・照準の基本をおしえていただきました。
豊島 佐野さん ベンチレストはやりませんが、銃については非常に詳しく色々教わ
りました。
埼玉 清水さん 308、300mの大家です。弾の作り方を教えていただきました。
横浜 宮川さん 銃の雑誌をいつも送ってくれてありがとうございます。
名ハンターです。
富山 太田さん 好敵手:100m記録保持者 2.29mm
熱心さには頭が下がります。
千葉 堀内さん 好敵手:300m記録保持者 9.83mm
やめられたのは残念です。はやく復帰してください。
***注意***
この小冊子は入門書ではありません。
私の銃は6mmBRです。6mmPPCの経験はないので悪しからず。
射撃は安全が第一です。
ベンチレスト世界選手権での安全対策は非常に感銘を受けましたので紹介します。
*ホルスター
初めて射場にいったとき、選手がピストルのホルスターのようなものを腰につけていました。
よく見ると、ボルトが入っていました。私たちもすぐ購入しました。(18ドル)
射撃中の銃以外は、ボルトがついたままのものは一切ありませんでした。
*射撃時の安全
射場長号令
射座につけ 銃をセットし、ボルトをホルスターから出し台の上に置く。
射撃準備 ボルトを手に持って待機する。
射撃開始 ボルトを銃に付け射撃を開始する。
射撃終了 ボルトをはずしホルスターに入れる。
*日本
日本では、ホルスターが一般化していません。
射撃中以外は、ボルトを外す習慣をつけた方がよいと思います。
*ベンチレスト射撃の楽しさ
ベンチレスト射撃の楽しさはたくさんあります。
・年齢に関係なく楽しめます。富山のFさんは大正生まれの75才?で5mmの成績です!
・男女の差は全くありません。世界選手権では女性もたくさんいました。
残念ながら日本は0です!
・目が悪くてもスコープが良ければ良くあたります。(私は近眼で乱視です!)
・火薬以外は世界一流の道具が簡単に手に入ります。
・撃つ楽しみ以外に弾を作る楽しみがあります。
・努力すれはするほど成績が上がります。
しかも、データが公表されるので短期間で上達します。
・小口径以外は狩猟免許でも自由に参加できます。口径も自由です。
・世界選手権に予選なしで参加できます。(ただし、自費ですが)
*団体
日本のベンチレスト射撃の団体は、日本ベンチレスト協会(会長築地恵氏)です。
東京都ライフル協会では、普及大会の1つの種目になっています。
*参考書
日本語のものはGUNにTakanoさんが数年まえから連載しているものぐらいです。
英語のものを紹介します。
◎:是非読むべき ○:読んだ方がよい △:読まなくてもよい
◎ The Ultimate in Rifle Accuracy
○ Precision Shooting Reloading Guide
○ 199x Precision Shooting Annual 年鑑
○ The Benchrest Shooting Primer
◎ Sinclair Reloading & Shooting Handbbok
◎ Sinclair Catalog
◎ Sierra Reloading Manuals 4Th Edition
△ The Accutrate Rifle
○ Precision Shooting 月刊誌
○ Shooter's News 月刊誌
ベンチレストはUSAが中心であるためメートル法でなくヤードポンド法です。
しかも、一般のヤードポンド法の本に載っていない様な単位もあります。
10進法に慣れた日本人にとっては、3,12,16,1760,7000進法が混在する世界は理解しが
たいものがあります。
単位 記号 メートル法 備考
-------------------------------------------------------------------------------
インチ in," 25.4mm 弾・薬莢・銃の寸法,グルーピング(ベスト)
フイート ft 30.48cm 12インチ、長さ
ヤード yd 0.9144m 3フイート、36インチ、射撃距離
マイル mile 1609.344m 1760ヤード、距離
フイート/秒 fps 30.48cm/s 弾速
マイル/時 MPH 0.447m/s 風速
ポンド lb 453.592g 銃の重さ、火薬の1缶
オンス once 28.3495g 1/16ポンド、引き金の重さ
グレイン gr 0.0648g 1/7000ポンド、弾頭・火薬の重さ
注意:grはグラムでなくグレインです
プシ psi 0.006805atm 圧力、lbf/in2, 1atm = 14.7psi
1atm = 1.0332kgf/cm2,
*特殊単位
CUP Cupper unit of Pressure 1CPU=1psi
銅の試験片のつぶれ方で測定した圧力(ライフル用)
LUP lead unit of Pressure 1LPU=1psi
鉛の試験片のつぶれ方で測定した圧力(散弾用)
MOA Minuits of Angle 分単位角度(分=1/60度)
光学機器で性能を距離に関係なく表示するための単位。
グルーピング(平均)、スコープのクリックに使用されます。
1/60度が投影する長さを求める式は
投影長さ=距離xTan(MOA/60)
*なをMOA/60が小さい時は
投影長さ=距離xMOA/60xπ/180=距離xMOAx0.000291
となり、実用上はこちらを使います。
換算表
距離 100yd 100m 300yd 300m
1MOAの投影長さ 26.6mm 29.1mm 79.8mm 87.3
1.05" 1.15" 3.15" 3.45"
しかし、USAでは横暴にも26.6mmを1"(25.4mm)としてしまっています!
従って、USAの場合は
投影長さ(")=距離(yd)xMOA/100
となります。
距離 100yd 100m 300yd 300m
1MOAの投影長さ 25.4mm 27.8mm 76.2mm 83.3
1.0" 1.09" 3.0" 3.28"
1/8MOAの投影長さ 3.18mm 3.48mm 9.52mm 10.4mm スコープのクリック
*知って置いて便利なこと
*1缶で何発作れるか
火薬の1缶は1ポンドです。
1缶で弾が何発作れるかは「7000/弾の薬量」で簡単に計算できます。
薬量 25 30 35 40 45
弾数 280 233 200 175 155
*チャンバーの圧力
初速3000ft/sで40000〜50000CUP(2600〜3000気圧)
私の所有している道具で命中精度に関係ありそうなものを紹介します。
◎:大いに関係あり、○:関係あり、△:あるかもしれない、×:ないみたい
◎鉄砲
1995/4 ストールパンダ (6mm Inter)を中古で購入
全然当たらず。築地会長に、10年早いとからかわれる。
1996/6 ハートにバレル交換、ついでに6mmBRに変更
会長の秘伝を盗み切磋琢磨、段々成績よくなる。
1997以降は会長に勝つこと多し。出藍の誉れ。会長に感謝感謝!
◎弾
Berger, 6MM 68gr FB(flat base) match moly coated 18-668M
60,65grよりよい。モリコートで掃除が楽です。
◎薬莢
Norma, 6MMBR Brass BR6BR-N (0.062" Small Flashhole)
△プライマー
Sinclair, Priming tool PT-2000
◎ネックダイ
Redding, Competition Bushing Neck die
Redding, 76 style Bushings
Decapping pin(for small flashhole) RDPU
○シータ
Redding, Competition Bullet Seating die
◎火薬
IMR3031 (IMR4198よりずっとよい。)
○スケール
RCBS, Digital Precision Powder Scale
Digital Powder Dispenser 非常に楽です。
○スコープ
Weaver, T-36 Rifle Scope Crosshair
視差なし(Zero parallax objective lens)
◎レストの上側(Rest Top)
Hoehn Sales, Varmint(3") Style Rest Top with Hart Thread Stem
左右調整可、砂も最初から入っている。非常に使いやすい。
△レストの下側
Hart Rest Pedestal with post RT-1
調整箇所がすくないのでよい。
○後ろの砂袋
Bald Eagle, Bunny Ear Rear Bag (v-style) BAG20
Extra heavy bag sand SD-1(重たい砂)
砂の方が精度に効く感じです。
△ベンチ机
Armor Metal Products、Portable Shooting Bench、4 leg 65 lbs
その他
△RCBS Rockchucker Press
○Sinclair Phase2 neck turning tool
○Stony Point Chamber-all OAL Guage
△Foster Case Trimmer FCT1010
ベンチレスト用の銃は、ほとんど6mmPPCです。6mmBRはわずかです。
たまたま、私の場合は6mmPPCに改造出来なかったためにヘビーバーミント6mm
BRになりました。
6mmBRは、ベンチレストだけでなくプレーリドッグなどの小動物のハンティングに
も使用されています。(私も、アメリカでやりました。あたればいちころでした。)
最近6mmBRShort(Talldog)が登場しいい成績をだしていますが、日
本では入手困難です。次のバレル交換では、これにしようと思っています。
アクションは、ストールパンダが有名ですが何でもよいと思います。
バレルは、ハートかシーレンで決まりです。
引き金は、2オンス(57g)固定で問題ありません。
これから購入する場合は、ライトバーミント(10.5ポンド以下)の6mmPPCベンチ
レスト専用銃でよいと思います。
くれぐれも13.5ポンド以上にしないでください。
*参考
6mmTallDogは、6mmBRを0.085”短くしたものです。
6mmPPC 6mmBR Talldog
体積 0.143 0.158 0.145
*ベンチレスト専用銃の銃床(Stock)材質
初期のものは木でした。温度・湿度により変形しやすい欠点があります。
1967年ごろファイバーグラス製(fiberglass)ののものができました。
それから、ケブラー(Kevlar)、グラファイト(graphite)などのものができました。
これらを総称して合成樹脂(センサテック,Synthetic)銃床といっています。
一般にファイバーグラスはライトバーミントに、ケブラー、グラファイトはヘビーバー
ミントに使用されます。
*ベディング(Bedding)
銃身(バレル)は発射のとき振動します。これはさけられません。
しかし、いつも同じ振動にすれば精度があがります。
このためにアクションと銃床のあいだにベディングコンパウンドを詰めて振動を一定に
することをベディングといいます。
なを、ピラー・ベディングは、ベディング自体の方法ではありません。
アクションを止めるねじの銃床の通路にアルミなどのピラー(Piller、支柱)を埋め込み補
強する方法です。
*グルーイン(Glue-in)
1980年ごろ、アクションと銃床をエポキシ等で接着してしまう技術(Glue-in)が開発
されました。
これにより、色々な問題が解決され現在ではベンチレスト専用銃は殆どこのタイプです。
アクションを銃床から外したいときは、アイロン等で熱を加えることで可能です。
*フリーフローテイング
銃床とバレルが接触しないようにすることです。接触しているとグルーピングが悪くな
ります。
ベンチレスト専用銃はフリーフローテイングになっているので問題ありません。
バレルの交換は工具があれば容易です。
*結論
ベンチレスト専用銃を購入すれば問題ありません。
ちなみに、私の銃はベディングタイプです。
正しくベディングしてあれば大きな問題はありません。
Norma, 6MMBR Brass BR6BR-N (0.062" Small Flashhole)
6mmBRの薬莢は、1970に308Winをベースに作られました。
1989年に規格化されましたが、長さが0.4”(1mm)長くなりました。
Normaのものは新しい規格です。私の銃は古い規格のため1mm削っています。
*ネックターニングとは
装填したとき、銃身の中心と弾頭の中心が一致したとき最も命中精度がよくなります。
弾頭の中心を薬莢の中心に合わせるには、まず薬莢のネックの厚さを均一にする必要が
あります。
均一とは、0.0001”(0.0025mm、2.5ミクロン)と言われています。
とてもこんな精度は出せないと思いますが、きちんとやれば可能だと本には書いてあり
ます。
詳しくは、Preshision Shooting Reloadindg Guideを見てください。
新品の薬莢のネックはばらつきがあります。
一般のものは、0.005”(0.13mm)程度です。
最も良いものはLapuaで、0.0003”(0.008mm)と言われています。
(最近USAでは、多くの選手が6PPCLapuaの薬莢を使用しています)
いずれにしても、均一にするためにネックを削らなくてはなりません。
これを、ネックターニングと言います。
*参考
アウトサイドネックターニング
ネックの外側を削ること、通常ネックターニングと言いいます。
ネックターニングツールの心棒に薬莢のネックが押しつけられるのでネックが均一に
なります。
インサイドネックリ−ミング
ネックの内側を削ること、ネックは均一にはなりません。普通やりません。
*タイトネック
せっかくネックターニングをしても、装填したとき薬室と薬莢のあいだに隙間ができて
しまいます。
これでは、銃身の中心と弾頭の中心が一致しません。
薬室の内径を標準より小さくし隙間が殆どない(0.001から0.002”)状態にした
ものをタイトネックといいます。
ベンチレスト専用銃を購入すれと薬室の内径は標準より小さくなっています。
***従って、薬莢をネックターニングをしなければ装填できません。***
必然的にタイトネックになります。
タイトネックの例
6BR 薬室内径=0.262" 薬莢標準径=0.270" タイトネック=0.261"
PPC 薬室内径=0.262" 薬莢標準径=0.262" タイトネック=0.260"
*タイトネックの厚さの決め方
タイトネックの場合薬莢をどの程度削るかが問題になります。
私は、シート後のネックがストレート(発射後のネックの径)になるようにしています。
ネックの厚さ=0.5x(発射後のネックの径ー弾の径+シートしたときの弾の変形分)
「シートしたときの弾の変形分」は、弾が削られる量です。0.001”ぐらいです。
この変形分はサイジングの量に依っても変わります。
ネックがストレートになるように試行錯誤します。
従って、私の6mmBRでは
ネックの厚さ=0.5x(0.261-0.243+0.001)=0.0095”=0.24mm
6BRのネックの厚みは0.0135"(=0.34mm)あります0.1mm削ることになります。
ネックの厚さが厚すぎるとき薬室に入らないことがあります。
ネックの厚さが薄すぎるとき、
サイジングが少なすぎると、ルーズネックになり弾がとれることがあります。
サイジングが適正または多すぎると、シート時ネックに段差ができ偏芯の原因になり
ます。
*ネックターニングの方法
*道具
ボールマイクロメータ 精度 0.0001”(2.5ミクロン!)のもの
(私はもっていません!、ノギスで代用)
ネックターニングツール シンクレア、ハート、そのたのもの(私はシンクレアです)
潤滑油 Imperial Die Waxなど
フルレングスダイまたはエクスパンダーダイ
バリ取り
その他いろいろ便利なものがあります。上記は最低限のものです。
*手順
ケースの内側のでこぼこを外側に出すため、フルレングスリサイズするか、エクスパン
ダーダイで広げます。
潤滑油を、ネックターニングツールの心棒、ケースの内・外に塗ります。
荒削り(80%ぐらい)
仕上げ(残り20%)
ケースはユックリ同じ速度で回します。
バリを取ります。
きれいに掃除します。
ネックの厚さを測ります。(6ヶ所ぐらい)
*ネックターニングの実際
以上は、本に書いてあることです。
しかし、実際は大変なことです。私は、かなりラフにやっています。
*私の手順
エクスパンダーダイで広げます。
これは、新品の薬莢がネックターニングの心棒に固くて入らないことがあるためで
もあります。
荒削り、仕上げ、バリ取り、掃除は同じです。
ネックを削るには、Sinclair Phase2 NeckTurning Toolを使用していますがとても
疲れます。しかも、どうしても刃の跡が残りでこぼこになります。
ネックの厚さは、ノギスで4ヶ所はかり、0.24±0.01mm(±0.0004")のも
のを合格とします。
しかし、ちょっとした力のいれ具合で長さが変わりますから、実際の精度はもっと悪
いとおもいます。
Competition Bullet Seating dieを使用すると多少ネックの厚さにばらつきが有っても
矯正されると聞きました。
確かめていませんが、信用して高価なボールマイクロメータを節約しています。
*私の6mmBRの薬莢の寸法
薬莢の長さ 38.36mm
ネックの厚さ 0.24±0.01mm 0.0095”
発射後のネックの径 6.63mm 0.261”
ブッシングの径 6.58mm 0.259”
サイジング後の径 6.59mm 0.259”
シート後の径 6.63mm 0.261”
ボデイの先端の径 11.73mm
ボデイの後端の径 11.89mm
*シートしたあと弾頭は手では抜けません。
*銃の内径は、0.261+0.001=0.262”(6.65mm)です。
(0.001は、薬莢の弾性で縮む量です。)
*参考
Foster Outside Neck Turnig Attachmentは、私には使いこなせませんでした。
Wilson Outside Neck Turnig Toolの方がよいかもしれませんが、持っていません。
さらに、Flashholeが6mmPPCと同じ用にSmallであることに注意してください。
ネックダイを買うとDecapping pinがNormal(標準)のものがついてきて雷管がとれ
ません。Decapping pin for small flashholeも別に買う必要があります。
Norma以外には、Remingtonで作っていますがプライマー付きなので入手困難です。
私は、Normaがでる前は7mmBRを購入しCase Forming Dieで6mmBRにしていました。
薬莢の成形は50個単位で行い、ほかの薬莢と混ぜない様に注意しています。
新品の薬莢は、数回(通常2回)フアイヤーフォーミング(発射成形)をする必要があります。
そのあと、Foster Case Trimmerなどで長さをそろえます。
リ−マーでバリ取りを忘れない でください。
長さのチェックは現在5回ごとにやっていますがほとんど変わりません。
Normaのものは、フラッシュホールをパンチでなくドリルで空けている様なのでバリ取りはしていません。
薬莢の重さ、偏芯などはNormaを信用して(実際は面倒なので)チェックしていません。
弾の抵抗を少なくするためのルーズネックは、弾がはずれることがあるため止た方がいいと思います。
それよりネックの厚さを均一する方が大切です。
Bushing Neck dieを使用するようになってからボデイの部分は殆ど汚れません。
そのため、Vibrashin Bullet Tumblerを持っていますが薬莢磨きはしていません。
ネックの部分は汚れますが、Tumblerではとれません。
逆に、薬室とネックの削ったでこぼこの隙間を埋めてくれると勝手に理屈を付けそのままです。
フラッシュホールやプライマーポッケトの掃除は最初やりましたが、グルーピングに効果が
ないようなので現在は何もしていません。
**注意**
ファイヤーフォーミング中はネックの長さをそろえてはいけません。
時々、ネックの長さが前回より短くなることがあります。
これは、ボデイ、ショルダーの方が拡大しネックの方がへこむためです。
もう少し具体的いうと、
1回目 ボデイ、ショルダーはまだ充分膨らんでいない。
ネックの方にしわ寄せされるのでネックがのびる。
2回目 ボデイ、ショルダーは充分膨らむ。ネックが引っ張られネックが縮む。
*陥りやすい罠
秘伝中の秘伝です。公開しないつもりでしたが、川村さんが罠にはっまたようです。
これ以上犠牲者を出さない様公開します。(私も罠にはまった1人です。)
The Ultimate in Rifle Accuracyに次のような記述があります。
It's a funny thing about fireforming new cases.
In benchrest rifles there have been some amazing groups shot while
fireforming new case.
Some people spend the rest of the life of the rifle trying to repeat
the fireforming groups.
訳せば
新品のケースのファイヤーフォーミングでは面白いことが起きる。
ベンチレストライフルでは、新品のケースのファイヤーフォーミングのとき驚くべき
グルーピングが出ることがある。
かなりの人が、このファイヤーフォーミングのグルーピングを追い求め残りの人生を浪費する。
ということでしょうか。
教訓
最初は、新品のケースのネックターニング、火薬の計量は一生懸命やります。
発射も真剣です。
すると、最初もしくは2、3回目ぐらいに素晴らしいグルーピングがでます。
私の場合、300mで20mmでした。それまで、40mmぐらいでしたから大喜び
しました。ところが、次回からまただめになります。
この原因は、
1回目は薬莢が均一であるが、発射後変わる。特に長さが変わる。
人間誰しも、最初の緊張感を維持できない。
というところでしょうか。
対策
ファイヤーフォーミングを数回おこないその後長さをそろえる。バリをとる。
ファイヤーフォーミング中は成績を気にしない。
ファイヤーフォーミング完了後は、初心にもどり真剣に弾を作り発射する。
余り沢山撃たない。50発以下とする。
*寿命
薬莢をきちんとネックターニングすれば、発射のとき薬莢全体が0.001”(25ミクロン)
広がりすぐ弾性で元に戻ります。
何回も使用すると金属の脆性劣化がおこり元にもどりにくくなります。
この状態では薬室に入りにくくなります。ボデイダイで元にもどします。
実際は、私は20回使用しても問題ありませんので多分30回は持つと思われます。
1年10回使用するとしたら3年は持つことになります!
ボデイダイで元にもどせば5年はいけそうです。
以上は6mmBRの例ですが、6PPCの場合ネックが薄いため寿命が短いのでないか
という疑問がわきます。
しかし、わずか25ミクロンしか広がりませんから6mmBRと同じと考えて良いと思います。
*いくつ作るか
新品の薬莢を200発購入します。
50個ずつを1つの単位(ロット)として3つに分けます。50個は予備に取っておきます。
50個ずつネックターニングします。5〜10%は失敗しますので予備を使用します。
この3ロットを順繰りに使用します。混ぜない様に注意してください。
1回の試合・練習で50発使うとすれば9年持つことになります。
私は、300個購入し、50個は不慣れなため失敗し廃棄処分となりました。
70個は、世界選手権で使用せず戻ったとき成田の税関で没収されました。(実弾は持ち帰れません!)
Berger, 6MM 68gr FB(flat base) match moly coated 18-668M
*弾頭重量
ベンチレストの6mm弾頭は60から70grです。
ツイストは14(Bergerのデータでは13)です。
これ以上重い弾はツイストが小さくなります。
またBergerにLD(Low Drop)、VLD(Very Low Drop)という弾があります。
これは、300m以上用で落下量が小さいものです。
ツイストが小さくなりますので使用しない方がよいでしょう。
Bergerには60から1gr単位でたくさんの弾がありますが、60,65,68のものが一般的です。
最適重量は火薬と深い関係がありますのであとで述べます。
*ツイスト
ツイストは、ライフルリングの回転を表すものです。
ツイスト14は14インチあたり1回転します。
口径と弾の重量・形状により最適ツイストが決まります。
ツイストの理論は会長にお聞きしましたが無いようです。経験で決まっている様です。
重たい弾、細長い弾は一般的にツイストが小さくなります。
すなわち、十分な回転を与える必要があります。
一般的な選択基準を示します。
口径
ツイスト 6mm 30 6mmVLD
-------------------------------------------------------
8 107gr
10 90− 185−
12 70−90 168−185 69
14 60−70 ー168
6mm68grはツイスト13でも良いようです。
ちなみに、小口径22リムファイヤーは16です。
300mには思い切って6mmBr:107gr:ツイスト8でやってみたら面白いかもしれません。
*形状
FB(FlatBase)とBT(BoatTail)などがありますが、殆どの人がFBを使用しています。
*メーカー
日本では、Bergerが有名です。
USAでは,EuberなどもBergerと同じくらい使われています。
Sierraは、ベンチレストには向かない様です。Bergerでよいと思います。
*モリコート
モリコートの利点はなんと言っても掃除が楽なことです。
以前は10発に1回クリーニングをするようにと教わり、嫌々やっていました。
今は1日の最後にクリーニングするだけです。
気楽になり、成績にもよい影響を及ぼします。
モリコートのも一つの利点は銃身の寿命が延びることです。
通常3000発で銃身交換といわれていますが、モリコートの場合3倍程度になるようです。
ということは、弾が2割ぐらい高くても経費節減になります。
***しかし、のびないと言う人もいます***
自分でモリコートをすることができますが、いろいろ道具を買いかなりの時間を割かねばなりません。
ベンチレスト協会会員で私の師匠でもある勝沢さんがやっておられます。
モリコートの弾を使用すると初速が少し落ちます。
従って同じ初速を出すには火薬を少し多く入れる必要があります。
しかし、最適薬量を決めるのはほかの要素もありますからあまり気にしなくてよいと思います。
*モリコート情報
Precision Shooting August 1998 Vol.46 にモリコートの記事があります。
MOLY-COATING Q & A BY RANDOLPH CONSTANTINE
英文で10ページもありますので重要なとこのみ要約します。
他にも色々書いてありますので是非読んでください。
Randolphが正しいとは限りません。異論を唱える人もいます。
誤訳もあります。あくまで自分で判断してください。
Randolpさんは、HighPowerのシュータでベンチレストはやらないようです。
*銃身の寿命
私(Randolph)は、2年間ずっとモリコートを使用している。
7500発ほど撃ったがまだ0.5MOAの精度である。
普通の弾を使用していたら銃身の交換が必要になっただろう。
*掃除の間隔
1996/12にバーガー夫人(Eunice Burger)は、全試合で83発撃ったが1度も掃除をしなかった。
しかも、0.200以下(Aggregate)の成績で優勝した。1日の終わりに掃除すればよい。
私も、同じころPalma matchの1000ydの試合(5試合)で273発撃ったが掃除をしなかった。
*モリコートの性質
組成:Molybdnum disulfide(MoS2)、化学的に非常に安定な化合物である。
硬度:1から1.5Moh硬度 滑石(Talc)に近い、柔らかい
潤滑:400,000psi(27,000気圧)でも潤滑性がある。
Moly-Deeという切削液は、固いもののタッピングなどに使用されている。
温度:2910F(1600℃)で分解する。これは、鉄の融点より高い。
薬室の温度は2000F(1100℃)になるが1ミリ秒以下である。
Sinclair, Priming tool PT-2000、Federal 205M
*プライミングツール
一般には、Lee Auto-Primeが使われています。操作が簡単で時間も短くてすみます。
しかし、雷管の位置をいつも同じにすることができません。
Priming tool PT-2000は、雷管の位置を調整できます。
しかし、操作は面倒で時間もかかります。
私は、雷管の底面が薬莢の底面よりほんの少し(0.1mm)中に入る様に調整しています。
グルーピングにどのくらい効くかは不明ですが、いつも同じ条件であるという安心感があります。
*雷管
通常手にはいるのは、Federal 205M,Winchester,Remingtonです。
私の購入したNormaの新品の薬莢は、Federalだと固くて変形して入ります。
しかし、3回目ぐらいでピッタと入ります。Winchesterは問題ありませんでした。
Precison Shooting Magazine 1985/12にPRIMER TESTSと言う記事があります。
12種類の雷管のテストが載っています。
10発の初速 条件:6PPC Berger 68gr, T322 26.0gr (0.1grの精度)
CCI BR-4 最小=3108ft/sec,最大=3149,差=41,平均=3126,標準偏差=13
FEDERAL 205M 最小=3086ft/sec,最大=3134,差=48,平均=3109,標準偏差=14
Remington 7 1/2 最小=3098ft/sec,最大=3164,差=66,平均=3133,標準偏差=15
Winchester WSR 最小=3086ft/sec,最大=3144,差=58,平均=3112,標準偏差=18
という興味あるデータがでています。
順位は,1:CCI BR-4, 2:Federal 205M, 4:Remington,8:Winchesterです。
Winchesterでもそんなに悪くありません。
問題は、かなりよい条件でも、初速のばらつきは48ft/secもあるということです。
これは、雷管、火薬の量、火薬の品質、薬莢、弾頭、温度等すべての誤差の合計です。
火薬に換算すると0.5gr分に相当します!!。
雷管による分は、10ft/secぐらいかとおもわれますが自信ありません。
*結論:雷管は、Federal 205Mで問題ありません。
Weaver, T-36 Rifle Scope Crosshair
*メーカー
ベンチレスト用のスコープで有名なものはLeupoldです。
USAでは殆どLeupoldでした。Weaverも次に良く使われています。
私がWeaverを購入した理由
・Leupoldより2割ぐらい安かったこと。
・新製品で、人と違たものを持ちたいという見栄。
・レチクルの支持機構が特許のMicro Trac(4点ベアリング支持)を使用していて
ガタが少ないのではないかと思ったこと。
(グルーピングにはあまり関係ありませんが)
・完全に日本製であること。(しかし、日本では売っていません)
*倍率
本当は50倍ぐらいほしいところですが、固定倍率36倍が主流です。
多分、10.5ポンドの制限のため高倍率のものが作りにくいのではないかと思います。
ライトバーミントの制限10.5ポンドは、スコープの重量も含んでいることに注意してください。
***USAでは、40倍、45倍もあるようです。***
*視差
スコープには視差(Parallax)があります。
対物レンズの焦点とレチクルの位置が同じとき視差が0になります。
高級なスコープ(Leupold,Weaverなど)は、視差補正装置(Zero parallax objective lens) が付いています.
45m〜無限大の範囲で有効のものが多いようです。ベンチレストでは必須です。
低倍、ズーム、安価なものはついていません。通常100mか150mで視差が0になるように なっています。
*レチクル
クロスヘア(十字)とドット(十字と点)の2種あります。
どちらがよいかは、人によります。私は、クロスヘアです。
300mの時、Weaverのクロスは少し太い様に思います、もう少し細いといいのですが。
安価なスコープでは発射するごとにレチクルがずれてしまうことがありますので注意してください。
*的のどこをねらうか
ベンチレストの的は、四角の部分があります。ここに中心を合わせる人も多くいます。
私は、○の中心に合わせています。
理由:1発はずした時、中間をねらうことによりそれ以上悪いスコアにしないためと、
点数制の競技(東京都普及大会など)に便利だからです。
*クリック
新型Leupold,Weaverともに1クリック 1/8 MOA(minutes of angle)です。
1MOA=100ヤードで1インチ(100m=>28mm,300m=>83mm)
1クリックの移動量は、1/8 MOA 100m=>3.5mm 弾半分強、 300m=>10.4mm 弾2つ分
100mはまだ○の中心をねらえますが、300mではずれすぎます。1/24
MOAぐらいほしくなります。
300mの点数制の場合は、少しずらして照準することも必要になります。
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コーヒーブレーク
まじめなことばかり書いていると疲れます。
去年の今頃ベンチレスト世界選手権にでました。練習日に弾痕不明(輸送中にずれた?)
で大騒ぎしていたら 品のいい叔父さんがきて一寸みてあげるとのこと。
どっかで見た顔だなと思ったらBergerさんでした。
結局、ボアサイテイングから全部やってもらいました。感謝・感謝そのときの写真です。
OALゲージ Stony Point Chamber-all OAL Guage
シータ Redding, Competition Bullet Seating die
ノギス Mitsutoyo 6" Electronic Caliper (inch,mm切替付、ディジタル表示)
*OAL(Cartridge Over all Length)とは
弾を装填したとき、ちょうど弾がライフルリングと接する(タッチする)ときが最も精度がよいと言われています。
この状態の、薬莢の底と弾頭の先端の長さをOALといい、測定する道具をOALゲージといいます。
OALゲージは、シート深さ測定器(Seating Depth Tool)ともいわれます。
OALゲージは、Stony PointやSinclairなどいろいろあります。何でもかまいません。
洗い矢でもはかれます。
本来は、薬莢の底と弾頭がライフルリングにタッチする点までの長さが重要です。
これを測る道具をBullet Comparatorといいます。
*OALはいつ測るか
新品の銃、バレルを交換したとき、弾頭を変えたときはOALを必ず測る必要があります。
測ったOALを記録しておきます。Bullet Comparatorの値も記録した方がよいでしょう。
使用中にバレルの摩耗等でOALが変わります。
しかし、私の経験では6月ごとにOALを測っていますが殆ど変化しません。
同じ弾頭のOALは次のバレル交換までチェックしなくてよいとおもいます。
*シートするOALの決め方
OALゲージで測ったOALはタッチ状態のものです。
この状態では火薬量が多いと異常高圧になります
通常は、このOALより0.02"(0.5mm)から0.04"(1mm)ぐらい短くします。
0.03”(0.76mm)が普通です。
火薬量の多い方が好きな人、面倒くさがり屋の人は、これで終わりです。(私の場合はこちら)
火薬量の少ない方が好きな人、凝り性の人は、1mmから0.1mmずつ減らした弾を作り試射し
グルーピングのよいところを探します。
0.1mmあたり初速が20ft/secぐらい変わる様です。(注意:確かめていません!)
異常高圧の前兆(雷管の撃ったあとが盛り上がる等)が現れたらすぐ止めてください。
*シータのセット
使用する弾頭が望んだOALになるようにシータを設定します。
シータのマイクロメータを少しずつ変えて行います。決まったらロックします。
*OALのチェック
これは、シーターのゆるみ、弾頭のロットによる変化をチェックするためです。
本当はBullet Comparatorを使用するのが正しい方法です。
しかし、私は、面倒なのと力のいれ具合でばらつくのでOALで代用しています。
弾を作るときに最初の弾だけ薬莢の底から弾頭の先端までの長さを測りチェックしています。
*シータ
シータは、OALがいつも正しくセットされることが重要です。
もう一つ重要なことは、弾頭が曲がらずにまっすぐ入ることです。
斜めにシートされた弾はフライヤー(Flier)の原因になります。
Redding, Competition Bullet Seating dieはスリーブがついていて曲がらないようになっています。
*ノギス(Caliper)
少し高価ですが、ディジタル表示でインチとmm切り替えができるものがよいでしょう。
*結論
OALの正確な測定と、実際のOALはグルーピングに大きな影響を与えます。
シータは、Redding,Wilsonのどちらでもよいとおもいます。
ネックダイ Redding,Competition Bushing Neck die
Redding,76 style Bushings、Decapping pin(for small flashhole) RDPU
ボディダイ Redding、Body Sizing die
プレス RCBS Rockchucker Press
USAで買ったポータブルタイプ(メーカー不明)
*ブッシングダイとは
最初は、普通のNeck Sizing Dieを使用していました。
2年前ReddingのCompetition Bushing Neck dieを入手しました。
Bushing dieは、ネックの一部分のみSizingするものです。
Bodyは一切Sizingされません。
ネックのサイジング量は、ブッシングで決まります。
ブッシングは、0.001"単位で売っています。
発射済みの薬莢のネックの径を測り、それより,0.002"ぐらい小さなものを注文します。
私は、安全のため、0.001,0.002,0.003の3種を買いました。
さらに、ネックのサイジング長さもマイクロメータで調整できます。
ブッシングは73と76の2種あります。
73は焼き入れのみ、76は窒化チタンでコーテイングしてあります。
76の方が硬く長持ちすると思い76を購入しました。
ReddingのブッシングはWilsonのネックダイにも使用できる様です。
このダイを通したあとの薬莢は、ネックの一部を除き発射したままの状態です。
実際は、薬莢は発射後弾性により0.001"ぐらい縮みます。
そのため、それほど固くなく装填できます。
*ブッシングダイの利点
薬莢は殆ど発射したままの状態のため、ガスの薬室への回り込みが少なくなります。
その結果
(1)ガスのロスが少なくなり初速がます。
(2)ガスの乱れが少なくなり初速が安定する。
(3)内容積が大きくなるので火薬を多く入れられる。
(私は、火薬を多く入れるのがすきです)
(4)ボディ部分が汚れないので薬莢磨きをしなくてすむ。
ということになります。(私の勝手な理屈です)
*ネックのサイジング長さの決め方
本来は、1mmぐらいずつ変えてグルーピングを調べるのがよいと思います。
生まれつき不精な私は、理屈をつけ弾頭が薬莢に入る長さ+0.5mmになるようにしています。
これで、大体ネックの長さの50%ぐらいサイジングされます。
理屈:弾頭の抵抗を均一にする。(短いと抵抗が変わり易い。弾頭が抜け易い)
薬莢の内容積をできるだけ大きくして火薬を多く入れる。
(長いと容積が少なくなる)。
*ボディダイ
ボディだけFull length resizeをするものです。ネックはそのままです。
薬莢は何回も使用すると段々固くなり薬室への装填ができなくなります。
そのようなとき、このダイを使用します。
しかし、私はまだ使用する段階になっていません。(20回ぐらいです)
*プレス
ベンチレスト世界選手権で外国の選手の多くが、小型のプレスを使用していました。
見栄っぱりの私は、すぐ同じものを買いました。
現在ブッシングダイはRCBSに、シータは小型プレスにつけたままにしています。
SinclairのArbor PressとWilsonのネックダイも持っていますが、操作が面倒で時間がかか
るのでさび付いたままになっています。
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コーヒーブレーク
ベンチレスト世界選手権の試合のあとのレセプションで撮ったBerger夫妻と私の
記念写真です。 Berger夫人はアメリカの選手でした。
レストの上側 Hoehn Sales, Varmint(3") Style Rest Top with Hart Thread Stem
レストの下側 Hart Rest Pedestal with post RT-1
後ろの砂袋 Bald Eagle, Bunny Ear Rear Bag (v-style) BAG20
砂 Extra heavy bag sand SD-1
ベビーパウダー
*レストの上側(Rest Top)
レスト関係で重要なものはレストの上側です。
下側はグルーピングには殆ど関係ありません。
最初の頃は、SinclairのAdjustable Top RT-2510を使用していました。
左右の調整は後ろのBagで行っていました。
3年ぐらい前にSinclairから左右調整(Windage)アタッチメントがでて購入しました。
これで、左右の調整は楽になりましたが、高くなりすぎるのと段々ねじがゆるむのが欠点でした。
現在は売っていないようです。2年前に、Hoehn Salesのものを買いました。
左右調整可で高さもちょうど良く、砂も最初から入っていて非常に使いやすくできています。
左右のガイドは、銃床にさわらない様に少し広げます。殆ど締め付けた状態のものを見かけますが逆効果です。
できるだけ、銃床との抵抗を少なくし発射後銃をスムーズに後退させることが大切です。
*レストの下側
レストの下側は、最初に的の中心に合わせてホーイルとT型ノブをがっちり固定してしまうので調整箇所がすくないシンプルなもので十分です。
以前左右調整機構がついたものをSinclairで売っていましたが長いので長瀞では専用台を持ち込む必要があります。
Berger夫人も同じものを使用していました。
*後ろの砂袋と砂
砂袋は、銃がレストの上側に水平にのる高さのものが必要です。
Hartには、BAG20でぴったりです。
砂袋が射撃中に動かなくするため重たい砂を入れた方がよいと思います。
比重が普通の砂の数倍あるジルコニウムの様なものがよいでしょう。
砂袋にはV字型の突起があるのが普通です。
最新情報によるとない方がいいかもしれません。
*レストの設置
レストの下側の前の方の2本のねじを台にたたき込みます。
USAでは台がコンクリートなのででハンマーでたたいていました。
コンクリートがあばたになっていました。
レストの上側と後ろのBagの銃床が当たる部分にベビーパウダーを十分振りかけます。
できるだけ的と銃が直角になるようにします。銃を前後、上下に動かしなじませます。
レストの下側の前の方の2本のねじで銃床の底が地球に対し水平になるようにします。
これにはスコープに水準器をつけるのがよいでしょう。
レストの下側に水準器をつけて もあまり意味がありません。
斜めになっていると銃が真後ろに後退しません。
レストの上側についている銃床ストッパーにぶつけ、照準がほぼ的の中心になる様にホーイルとT型ノブとBagで調整します。
数回同じことを繰り返しホーイルとT型ノブを固定して設置終了です。
*照準の仕方
上下はレストの下側の手元に一番近いスクリューで調整します。
このスクリューをSpeed Screw for Hartに変えると素早く的を移動できます。
小口径のBR−50という的がたくさんあるときなどには有効でが、特に必要なものではありません。
左右は、レストの上側の左右調整ノブで行います。
調整不能のときは、ホイールとBagで再調整します。
*最新情報
最近得た情報によると、USAではレストの上側の左右のガイドとV字型の突起を取る方向に向かっているようです。
抵抗を少なくするためと銃が横にずれて後退するのを防ぐためには正しいかもしれません。試してみようとおもいます。
RCBS, Digital Powder Dispenser、Digital Precision Powder Scale、
*私のスケールの変遷
Measure Scale
5年前 RCBS Uniflow Measure RCBS 5-5 Powder Balance Beam Scale
3年前 Redding BR-30 Powder Measure PACT BBK Digital Scale
半年前 RCBS Digital Powder Dispenser RCBS Digital Precision Powder
Scale
いかに薬量の測定に苦労してきたかおわかりだと思います。
最初の頃は、あたらないのは火薬の量のせいにしていましので、このような結果になりました。
最近は、ある程度解明できましたので火薬の量にあまり気を使わなくなりました。
*スケールの精度
Digital Scaleは、±0.1グレインの精度を持っているとメーカーの説明書に書いてあります。
しかし、はかり屋さんに聞いたところ、この精度を持つものは30万円ぐらいするとのことでした。
多分±0.2grぐらいの精度だろうとのことでした。
しかし、絶対精度はなくても50発作っている間に相対精度が±0.1grあればベンチレストでは使用できます。
USAでは、弾を作りながら射撃していました。
BR-30 Powder Measureなどで直接薬莢にいれて、スケールでは計っていませんでした。
これは、H322などの火薬は比較的粒が短く相対精度が保たれているからだと思います。
IMR4198などの粒が長いものは、ガリという音がすると0.5grぐらい狂うことがあります。
*機械式PowderMeasureのとき(BR-30など)
Digital scaleで薬量をチェックした方がよいと思います。
*Digital Powder Dispenser のとき
計量も自動化されていますので非常に楽です。
スケールの指示が設定値からずれた時に少し足したり引いたりしています。
最終精度は±0.15グレイン程度ではないかと思われます。
Armor Metal Products、Portable Shooting Bench、4 leg 65 lbs(3足もあります)
日本の射撃場の台はベンチレストにとっては最悪です。
専用の台を自作している人も多くいます。
私は、生まれつきの面倒くさがり屋ですので輸入しました。
65ポンド(29.5kg)もあるので持ち運びが大変です。
しかし、専用台を使用しても成績はそれほど変わりませんでした。
最近は、台に影響されない方法を編み出しましたのであまり使っていません。
どうも、USAでは、写真の様な使い方をするためにあるようです。
世界選手権の途中でプレーリドッグのハンテイングに行った時の写真です。
IMR3031 30.5gr、Berger 68gr
注意!以下の記述は、6mmPPCには当てはまらないことに注意してください。
*燃焼速度(Burning Rate)
火薬の特性を表す重要なものの1つに燃焼速度があります。
これが、グルーピングにどのような影響を及ぼすかは非常に難しい問題です。
おおよそのガイドラインしかありません。
最終的には、自分の銃で試してみるしかありません。
*燃焼速度の影響
燃焼速度の高低の影響はつぎのようになります。
燃焼速度 高い 低い
-----------------------------------------
最大充填火薬量 小さい 大きい
初速 小さい 大きい
精度 良い 悪い
最大充填火薬量が小さいとエアスペースをゼロにできないことがあります。
一般的には、エアスペースをゼロにできる最大燃焼速度をもつ火薬を選ぶことになります。
*市販火薬の燃焼速度と評価
市販の火薬を燃焼速度の高い順にならべると次のようになります。
6mmBR 68grのとき
火薬 最大充填量 初速 精度 総合評価
-------------------------------------------------------------------------
IMR4198 X △ ◎ △
この間少し差がある
H322 ◎ ◎ ○ ◎
この間差殆どなし
IMR3031 ◎ ○ ○ ○
この間かなり差がある
W748 ◎ ◎ × ×
IMR4895 ◎ ◎(注) × ×
この間少し差がある
IMR4064
(注)弾頭60grのときは、さらに初速があがります。
*6mmBRでの最終評価
***この表は、6mmPPCには当てはまりません。***
本:the Ultimate in Rifle Accuracy
火薬 本 私 備考
------------------------------------------------------------------
IMR4198 △ × 燃焼速度が少し速すぎる、粒が長い
IMR3031 ○ ○ まあまあ
H322 ◎ ? 最近日本でも手に入るようになりました。
粒が細かい
WW748 × × ボールパウダー
IMR4895 × ー
(注)順番は燃焼速度が速い順です。
一般にエアスペースがないとき火薬の燃焼が安定すると言われています。
これに従うと、たくさん入れても安全な火薬を選ぶことになります。
日本では火薬の種類が限られいます。4198か3031のどちらかになります。
私の経験では、4198は68grの弾で28.5grで異常高圧の印がでて、29grで雷管突破になりました。
従って、4198では、エアスペースをゼロにすることができません。
3031は31grでも問題ありませんでした。
3031でエアスペース0の薬量は、私の場合Berger68grで30.5grです。
*初速
Bergerの資料がないため、SierraのReloading Manual 4th Editionから抜粋しました。
初速(ft/sec)
弾頭 火薬 2900 3000 3100 3200
----------------------------------------------------------
60gr HP 3031 28.8 29.8 30.8
H322 27.0 28.0 29.0 30.0
70gr MK HPBT 3031 28.8 29.7 30.5
H322 27.0 28.0 29.0 30.0
重要なこと
初速は弾頭の重量に殆ど関係ないということです。!!
普通軽い弾は高速になると思いがちですが変わりません。3031では逆です!
多分軽い弾は十分加速されない内に飛び出してしまうからだと思います。
燃焼速度の速い4198では軽い方が初速がでると思いますが、残念ながら4198のデータはありません。
通常軽い弾は多くの火薬を入れられ初速を大きくできますが、3031に関しては成り立ちません。
H322がUSAで主流なのは重い弾で初速が出せることが1つの理由かと思います。
薬量1grあたり初速が100ft/sec変化します。
*降下量
降下量(インチ,(mm))
弾頭 初速 100yd 200yd 300yd
---------------------------------------------------------------------------
60gr HP 3000 2.17 9.98 26.03
3100 2.03 9.33 24.28
差 100 0.14(3.6mm) 0.65(16.5mm) 2.02(51.3mm)
比 1 9.1 14.4
70gr MK HPBT 3000 2.09 9.20 22.91
3100 1.96 8.60 21.37
差 100 0.13(3.3mm) 0.60(15.2mm) 1.54(39.1mm)
比 1 7.8 11.8
重要なこと
降下量は100ydでは弾頭の重量に殆ど関係ないということです。
300ydでは、10grあたり1.3倍(2.02/1.54)になります。(軽い方が多きい)
*初速の変化とグルーピング
初速の変化はそのままグルーピングに影響します。
雷管のところで述べたように
かなりよい条件でも、初速のばらつきは48ft/secもあるということです。
火薬に換算すると0.5gr分に相当します!!。
というデータがあります。これによれば、グルーピング(mm)は
弾頭 初速 100yd 200yd 300yd
---------------------------------------------------------------------------
60gr HP 3100 1.8mm 8.2 25.5
70gr MK HPBT 3100 1.7mm 7.5 19.5
比 1 4.4 11.5
これより100mでは、弾の重さはあまり関係ないが、300mでは重い方がよいことになります。
なを、初速を2700にした場合多少悪くなります。
300mでは100mの11倍以上にもなることに注意してください。
重大なこと
上記データだと、300mでは出せる値ですが100mでは至難の業です。
常識に反します。この原因は全く別なところにあります。
17.照準によるグルーピングで述べます。
*スケール精度とグルーピング
前にも述べたように、スケールの精度はよくて±0.1gr(0.2grの幅)です。
これによるグルーピングへの影響は
弾頭 精度 100yd 200yd 300yd
---------------------------------------------------------------------------
60gr HP 0.2 0.72mm 3.3 10.2
0.3 1.08mm 5.0 15.3
70gr MK HPBT 0.2 0.66mm 3.0 7.8
0.3 0.99mm 4.6 11.7
スケールの精度が0のときのグルーピングは
弾頭 精度 100yd 200yd 300yd
---------------------------------------------------------------------------
60gr HP 0.0 1.08mm 4.9 15.5
70gr MK HPBT 0.0 1.04mm 4.5 11.7
100mではいくら正確に計っても0.7mm程度しか影響ありません。300mでは12mm程度です。
これより、100mに関する限りあまりこだわる必要がありません。
300mでは事情が違います。17で述べます。
*風
日本では風に対する技術がまだからきしありません。世界選手権にでるためには何とかしなければなりません。
一般に重い弾の方が風の影響を受けにくいと言われています。
*反動
反動は薬量と弾頭の重さにほぼ比例します。
軽い弾で薬量を少なくすれば反動は少なくなります。
薬量を規定最小量以下にすると異常燃焼をおこしボルトが壊れることがあります。
安全のためこの点だけは注意してください。
反動がグルーピングにどの程度影響するかははっきりしません。
*どなたか教えてください*
発射の直前に反動をうち消そうとして無意識に力がはいり体が動くことの方が問題だと思います。
反動の影響を別の方法で吸収すれば、薬量を多くして重い弾を使った方が有利です。
私はこの方法を採っています。これも、詳細はあとで述べます。
*弾頭の重量のばらつき
バーガー68grを100発Digital Scaleで量ったところ±0.2gr(差0.4gr)でした。
100mでは関係ありません。
300mのとき、初速は関係ありません。
降下量は、(24.28"-21.37)x 25.4 mm x 0.4gr / 10gr=2.95mm です。
埼玉のSさん以外は、無視して良いでしょう。
*結論
火薬は、IMR3031をいっぱい(30.5)いれてよい。
弾頭はBerger68grでよい。
理論と実際は違います。
最終的には、実際に薬量を変えてグルーピングの良いところ見つける必要があります。
*弾速計(Chronograph)による方法
薬量を変えることは、初速のばらつきを調べることです。これには、弾速計が必要です。
実際に的に向かって撃ってグルーピングを調べてもあまり意味がありません。
照準・据銃などの誤差が入ってしまい間違った結論を出しがちです。
火薬の量は、0.2grずつ変えます。(0.1grは、埼玉のSさん以外は弾の無駄です)
10発ずつ作ります。5発では、統計学的に見て少なすぎます。
たとえば、コインで表が続けて5回でる確率は1/32です。10回は1/1024です。
5発では、結果があまり信用できないということです。
余談:現在は世界選手権5発x5回ですが、昔は10発競技があった様です
10発ですと統計的にみても平均化されます。5発だと時々すごい成績がでます。
昨年の世界選手権での100mのベストは0.065"(1.6mm)ぐらいでした。
しかし、その人は他のシリーズではからきしだめでした。
10発が廃れたのは、意外性がなくつまらなくなったからかもしれません。
1000ydでは10発の様です。的がもったいないないからかもしれません。
*弾速計がないときの方法
私も弾速計を持っていますが、数年前仲間と弾速測定中に豊島区のSさんがマグナムをぶっ放し弾速計がバラバラになりました。
今もそのままです、そろそろ修理しようかと思っています。
300mの場合、初速の変化が殆どそのままグルーピングにあらわれることを利用します。
100mでは、照準・据銃などの誤差が入ってしまい弾の無駄だと思います。
300mで的に向かって撃ちグルーピングを計ります。
私の場合のベストは30.5grで25mmでした。
*5発打ち込みの例
ベストの薬量で25発作り、5発ずつのグルーピングを計ります。
私の場合、最小 15mm、最大 25mm 平均 20mm ぐらいでした。
300mでは、10mm以下はよほど幸運に恵まれないと出せません。
実際に日本ベンチレスト競技会でも年に1度でるかどうかという成績です。
*スコープとグルーピング
スコープの照準精度はそのままグルーピングに反映します。
100m標的の中心の円の線の太さは2mm、ほかは1mmです。
36倍スコープで中心の円の線(2mm)より小刻みに調整することは困難です。
300mでは6mmということになります。これは弾1つ分に相当します。
100m 200m 300m
-----------------------------------------------------------
初速によるもの 1.7mm 7.5 19.5
照準によるもの 2.0mm 4.0 6.0
両方の合計 3.7mm 11.5 25.5
期待値 2.6mm 8.5 20.4
両方の合計は、単純合計です。最悪の場合のグルーピングです。
期待値は、統計学上のもので平均的なグルーピングです。
期待値=平方根(初速誤差の 二乗+照準誤差の二乗)
*重要な結果
100mでは、照準の誤差と初速の誤差がほぼ同じ、300mは初速の方が3倍もある。
100mは、まず照準をしっかりとり、次に初速も安定させることが重要である。
300mは、初速を安定させることが重要である。照準はあまり気にしなくてよい。
300m用に作成した弾は100mでもあたる。逆は真ならずです。
*実際の例
400万円の308で有名な埼玉のSさんは、ベンチ専用銃でなくても300mではよい成績です。
Sさんの弾の作り方の秘伝
火薬をDigital Powder Dispenserで計る。火薬の白くなったものをピンセットで取り除く。
薬局で使う様な精密天秤で精密に計る。
弾頭の重さを量りそろったものを選ぶ。弾を作るのに1日かかる。
というものです。このくらい熱心にすれば初速誤差が少なくなる訳ですが、私にはその根気がありません。
私は、50発の弾を大体1時間で作ります。
USAでは100mと200mは盛んですが300mはやや参加者が少ない様です。
USAの人の弾の作りかたを見ていて何となく判るような気がしました。
*夢
夢1:Sさんに射撃専用銃を買わせ世界選手権の300mで優勝してもらう。
私の理論が証明されノーベル賞をもらう。
夢2:60倍のスコープを日本だけで開発し世界選手権で優勝する。
そして大儲けする。
*据銃の一般的な方法
ポジショニングでは銃と人間だけですから頬付け肩付けなどが重要です。
ベンチレストではベンチ(机)とレスト(台)があり、それをうまく生かす必要があります。
基本的には、銃をできるだけ水平にかつ真後ろに後退させ反動の影響を最小限にすることです。
水平にするために、銃床の前部は逆三角の平らな形状をしています。
抵抗を少なくして、銃が動き易くするためにベビーパウダーを使います。
銃床の側面が左右均等でなく何処かにふれると真後ろに後退しません。(頬、レストの左右ガイド、BagのV)
小口径のレストの上は、皮でなくデルリンのボールがついているものもあります。
やはり抵抗をすくなくするためです。
USAの写真を見ると、左手は後ろのBagを抱えるように、右手は肘を台につきサムホールに親指をいれています。
右手に肘の下には、タオルや平らなBagを置いていることもあります。
The Ultimate in Rifle Accuracyによると、頬付け肩付けは、ほんの少ししかしないフリーリコイル方式(Free
Recoil)が良いとあります。
ただし、308の様な反動の強いものは、おでこに怪我をするので肩付けをきちんとした方が良いでしょう。
*日本での据銃
日本の射撃場のベンチは移動型のちゃちなものが大半です。
このようなものでグルーピングを良くするには工夫がいります。
当然のことながら、まずベンチが動かない様に脚に紙などを入れます。
長瀞では、ベンチの下の棚にブロックを置きます。
両方の肘はベンチから浮かせます。
頬付けはほんの少し、右親指はサムホールにそっと触れるぐらい、肩付けはなしです。
肘がベンチについているときに加重が変わったときの影響は大きなものがあります。
肘に力が入り、レストを支点として後ろが0.01mm下がったとすると、レストとBagの距離を50cmとしたとき、
0.01mm x 100m / 0.5m = 2mm 照準がずれたと同じになります。
私が、せっかく輸入したベンチをあまり使わないのもこのためです。
両方の肘をベンチから浮かせると疲れます。そのため、時々撃発のとき肘がベンチについり引き金を強く引いたりします。
5発ごとに休憩を取るのがいいでしょう。
*撃発
人差し指でそっと引き金を引きます。
こればかりは説明できません。自分で会得してください。
両方の肘をベンチから浮かせているとガク引きになりがちです。練習するだけです。
*騒音・振動
左右の射手が、308や3006だと風圧で銃が動きます。
隣の射手の撃つ間隔を計り合間を縫って撃発します。
隣より0.1秒速く発射したときは快感です。
くれぐれも、当たらないのを隣の射手のせいにしないでください。
よく、後ろで観的スコープで見ながらわいわいがやがやと騒いだり、プレッシャーをかけることがあります。
ポジショニングでは、怒鳴られますが、ベンチレストでは日常茶飯事です。
この程度のことで当たらないと言い訳するのは止めましょう。
逆に、ワンホールになったら大声で自慢しましょう。
スポーツは楽しくやることが大切です。苦痛だったらやらない方がましです。
*気温
試合中の温度の変化は無視してよいと思います。
朝と昼、季節などの温度変化によるグルーピングへの影響は判りません。
多分火薬の燃焼特性の変化を初速の変化として計ることだと思いますがやったことはありません。
*銃身温度
冬以外は20発ぐらいで銃身はさわれないくらい熱くなります。
この状態では、かげろう、銃身のひずみによるずれ、熱膨張による弾速の変化などがグルーピングに影響します。
・かげろう(Mirage):いくつかの方法があります。
(1)スコープにかげろうよけをつける。
私はSaunder's Mirage Shade for Weaverを使用しています。完全ではありませんが何とか使えます。
(2)銃身にかげろうよけをつける。
USAでは、重量制限のため、スコープにつける方法は廃れています。
銃身に、両面接着テープなどを数カ所に貼りその上に細長い紙などをつけています。
(3)扇風機で冷やす。
(4)さめるまで待つ。
世界選手権では、1シリーズ7分で次まで30分以上あるためかげろうの心配は殆どありません。
日本では、試合時間が40分から1時間のため時間切れになるでしょう。
・熱膨張による弾速の変化
ステンレスの線膨張係数は、10マイナス5乗程度です。
100度温度が変わったとすると銃身の内径は100*6mm*0.00001=0.006mm(6ミクロン)
ほど大きくなります。これは、無視して良いと思います。
・銃身のひずみによるずれ
銃身に十分熱処理をしていないとき起こります。
横にずれれば多分銃身のひずみによるものでしょうが、上下の場合はかげろうかもしれません。
いずれにせよ銃身を交換するのは大変なので撃ち方を工夫することになります。
・銃身温度のグルーピング
原因が何かは別にして、銃身温度変化はグルーピングに現れます。
300m10発ずつ打ち込み計40発点数制競技では、私の場合はっきりした影響がでます。
試射10発、本射10発、計20発あたりから着弾は10mmぐらい下にきて10点(径32mm)の外にでます。
1クリック(11mm)あげるか、少し上を狙い補正しています。
ベンチレスト協会の場合は、全部で25発ぐらいしか撃ちません。
(試射:5,本射:5x4=20)
しかも、5発毎では、グルーピングへの影響は、はっきりしません。従って、銃身温度に関しては無視しています。
ベンチレストでは、実際どのくらいのグルーピングがでるか世界選手権の例にとって述べます。
*グルーピングとは
何発(通常5発)かを的に撃ち込み、最も離れた距離を求めます。そこから弾の直径を引きます。
すなはち、弾の中心のずれが一番大きいところの長さがグルーピングです。
的の外にでない限りどこでもOKです。でると1000”のペナルテイとなります。
*グルーピングの種類
世界選手権では、4種あるようです。
Aggregate(英語の意味は総計ですが平均の様です?)
Light VermintとHeavy Vermintの2種目
5発を1シリーズとしてグルーピングを求める、5回行いその平均を出す。
Small group for aggregate (ベスト) Light VermintとHeavy Vermintの2種目
5回の中で最も良いもののグルーピング。
Grand Aggregate(総合?)Light VermintとHeavy Vermintの2種目
100ydと200ydのAggregateの平均の様です。
2-gun(Light VermintとHeavy VermintのAggregate?)
100ydと200ydのLight VermintとHeavy Vermintの4種目の平均の様です。
国別対抗(4人で1組)では、Aggregateのみで成績が決まります。
ベストは、参考記録の様な扱いです。
300ydは、Heavy VermintのみのAggregateとSmall groupだけです。
個人戦だけです。
日本のベンチレスト協会の場合は、現在採点の事情もあり、ベストを採用しています。
5発を1シリーズとしてグルーピングを求める、4回行いそのベストを取る。
なるべく、平均もとる様になることを望みます。
*グルーピングの単位
世界選手権では、どうもAggregateはMOA(Minutes Of Angle,100ydで1")で、
Small groupはインチの様です。
100ydでは、1MOA=1インチで同じです。
多分Grand AggregateのためにMOAを採用しているみたいです。日本ではすべてmmです。
*第4回世界選手権の成績(1997/10)
・1位の成績
100yd Light Vermint MOA インチ mm
平均 バーガー夫人 0.2142 5.440
ベスト Turini 0.065 1.651
100yd Heavy Vermint
平均 Hoehn 0.2088 5.303
ベスト Peterson 0.098 2.489
200yd Light Vermint
平均 Boyer 0.3298 0.6596 16.753
第一人者、有名
ベスト Boyer 0.251 6.375
200yd Heavy Vermint
平均 Powell 0.2647 0.5294 13.446
ベスト Peterson 0.218 5.537
300yd Heavy Vermint
平均 Arenzi 0.2767 0.8301 21.084
ベスト Arenzi 0.482 12.242
意外な成績と思いませんか?
これは、Ben Avery射撃場がアリゾナの砂漠にあり風があるためです。
試合は5日間にわたって行われました。成績はその日の風により大きく左右されます。
・100yd Heavy Vermint詳細
1 2 3 4 5 平均 mm
Hoehn 0.173 0.135 0.341 0.174 0.221 0.2088 5.303
築地会長 0.401 0.463 0.279 1.473 0.467 0.6166 15.66
湖東 0.557 0.425 0.467 0.328 0.375 0.4304 10.93
私の成績は116人中100番です。5.5mmの範囲に100人以上もいるわけです!。
築地会長の4回目は、トラブルの様です。のぞくと0.402”(10.22mm)になり、80番ぐらいの成績です。
私は、日本人では最初に撃ちました。勝手が分からずあがってしまい1回目はさんざんでした。(言訳)
2人とも日本ではもう少し良いのですが、風のない長瀞ですから当たり前です。
試合当日風の強さは10mile/hr(4.5m/s)ぐらいでしたが、かなり変化していました。
風の影響は、5mmぐらいです。
もろに風の変化を受けた私の標的です。(3シリーズ、 0.467)
このときのデータは、3031:29.0gr,Berger68Moli,Norma薬莢です。
(このころはまだ薬量がすくなっかた!)
風については殆ど注意をはっらてきませんでした。
その報いで世界選手権で痛い目にあいました。
本で調べたことを中心に述べます。(正しいとは限りません。)
*弾頭と風速によるドリフト(Wind Drift)
Bergerの資料がないため、SierraのReloading Manual 4th Editionから抜粋しました。
初速 3100ft/secのとき
弾頭 風速(MPH) 100yd 200 300
---------------------------------------------------------------------------
60grHP 10 1.63” 7.05 17.24
70grMK 10 1.12” 4.76 11.45
HPBT 28.4mm 121 291
1m/s 6.3mm 26.9 64.7
比 1 4.2 14.4
*風速10MPH=4.5m/sec
*風速とドリフトは比例します。(風速が2倍になれば、ドリフトも2倍になります)
重要なこと:100mでは風速1mの変化でも6.3mmもずれるということです。
300mでは少し風が吹くと的の外に行き弾痕不明となりそうです。
初速が同じなら、重い弾の方が有利です。
実際は、風が吹いていても、変化が少なければ良いことになります。
世界選手権では10m置きぐらいに射座毎に風見が立っていました。
射手は風見を左目で見ながら撃っていいたようです。
ただし,風見も300mではあまり効果ありません。(良く見えないため)
USAで300mの参加が少ないのは、風の影響が大きすぎるためかもしれません。
*初速と風速によるドリフト
風速10MPH=4.5m/sec のとき
弾頭 初速(ft/s) 100yd 200 300
---------------------------------------------------------------------------
70grMK 3100 1.12” 4.76 11.45
HPBT 3200 1.07 4.55 10.94
100 0.05 0.21 0.51
1.27mm 0.53 12.9
重要なこと:初速をあげた方が風に対して多少有利です。
(100ft/sあたり5%ぐらい)
*Tony Boyerさんの方法
The 1996 Precision Shooting Annualに有名なTony Boyerさんの風にたいする射撃方法がでています。
・スモールは狙わない、平均で勝負する。(100ydで0.15から0.2”)
・風の変化が激しいときは、5発を15から20秒で一気に撃つ。当然途中で試射的に戻らない。
・速く撃つため、フルレングスリサイズをする。
と言うものです。いろいろあるものですね!
最近のベンチレスト銃は弾を左側から入れる様になっています。速く撃つための様です。
*風による影響実例
無風状態でHoenさんは3.5mmぐらいとすると、5.3mmの場合風による分は3.9mmぐらいになります。
無風状態で私は6mmぐらいとすると、10mmの場合風による分は8mmとなります。
・風誤差=平方根(成績の二乗ー無風誤差の二乗)
すなはち、一流射手は風の影響を半分ぐらいまで減らしていることになります。
もし、私が風の影響を4mmにできたとすると、グルーピングは、7.2mmぐらいになると思います。
*かげろう
風のないときは、かげろうが出やすくなります。風があった方がよい点はただ一つ、かげろうが少なくなることです。
あまり変化しない内に5発を撃つことぐらいでしょうか。
*結論
風が殆どない場合は、照準・弾の作りかた・かげろうの勝負になります。
風の変化が0.5から1m/sぐらいの時が、照準・弾の作りかた・風の読み方が同じくらいになり一番面白そうです。
風の変化が大きい場合は、Tony Boyerさんをまねて速く撃つのが良さそうです。
西富士のときは、数本でも風見をたてたら面白いかと思います。(会長殿お願いします)
*世界選手権の風見の写真です。最初は何かとびっくりしました。
*ワンホール(One hole)
弾痕が固まって1つの穴に見える状態を言います。
グルーピングが6mm以下が妥当でしょう。
横長になってつながっている状態(帯状)、団子状に積み重なった状態はワンホールとは言いません。
ワンホールのとき5発撃ったかどうか判定がつきません。
世界選手権では、的のうしろに簾状のものともう一つ的があり弾が分離する様になっていました。
日本では信頼関係に基づいています。
*フライヤー(Flier,Flyer)
1発だけ、とんでもないところに当たってしまうことです。
原因はガク引き、振動、薬量不良、火薬の不良、弾の傷、風等々あります。
統計学上、「自分のグルーピング≒3x標準偏差」となります。
「自分のグルーピング」は、10発以上のグルーピングでいいとおもいます。
標準偏差の3倍は3σ(シグマ)と言われ、この値を超す確率は、3/1000です。
3/1000は「千三つ、センミツ」とも言われ、ほとんど起こらないことになっています。
4発までワンホールで5発目でずれて「惜しかったー」ということがよくあります。
もし5発目が、「自分のグルーピング」の範囲に入っていれば、フライヤーではありません。
2発目でずれてあとはワンホールになっても、通常「惜しかったー」という人はいません。
「自分のグルーピング」を越して心あたりが無い場合が重要です。
1回だけのフライヤーは不運とあきあらめてください。
フライヤーが頻発する様になったら、銃身、スコープのガタ、火薬、OALなどをチェックする必要があります。
*ならし(Break in)
新品のバレルは、まずならしをする必要があります。(私は知らなかったのでしませんでした。後の祭り)
*Precision Reloading & Shooting Handbook の方法(通常の弾頭)
ソルベント(Shooter's choiceなど)を浸したパッチでボアを掃除する。
最初の30発は、3発毎に掃除する。(10回掃除する)
100発ぐらいまでは、5発毎に掃除する。これで、ならしは終わり。
*Bergerさんの方法(モリコート)
ソルベント(Kroil=モリコート用)を浸したパッチでボアを1回掃除する。
1発うち、次にのべる掃除の手順で掃除する。これを、2回以上繰り返す。
3発うち、掃除する。これを5回繰り返す。これで、ならしは終わり。
*ボア掃除(Cleaning)
ボア掃除のときは、必ずRod Guideを使用します。
さもないと、ソルベントがトリガーに入り痛めます。
*Precision Reloading & Shooting Handbook の方法(通常の弾頭)
ソルベント(Shooter's Choiceなど)を浸したパッチで1回掃除する。とれやすい滓をとるため。
ソルベントを浸したパッチで1回掃除する。壁にソルベントをしみこませるため。
ソルベントを浸したブラシで10回バレルを往復させる。ブラシを洗う、洗い矢を拭く。
ソルベントを浸したブラシで10回バレルを往復させる。頑固な汚れを取るため。
ソルベントを浸したパッチで数回掃除する。残り滓を取るため。
乾いたパッチで掃除する。
錆止め(Shooter's Choice Rust Preventなど)を浸したパッチを1回通す。
*Bergerさんの方法(モリコート)
ソルベントを浸したパッチでボアを2回掃除する。
乾いたパッチで1回掃除する。
ペースト(USP Bore Past=モリコート用のペースト)をつけたパッチを薬室から銃口の方向に1回通す。
ソルベントを浸したパッチで2回掃除する。
乾いたパッチで2回掃除する。
*私の方法
モリコート用のソルベントをもっていませんので、通常の弾頭と同じ様にしています。
ただし、面倒なので、上記の半分ぐらいで済ませています。
それでも、モリコートの弾のせいか汚れは良くとれます。
近い内に、Kroilを購入しようと思います。
USP Bore Pastは、世界選手権の参加賞でもらいました。
*薬室の掃除
チャンバーブラシなどで、薬室を掃除します。
これを怠るとボルトが閉まらなくなることがあります。
私は、チャンバーブラシに布きれやテッシュペーパーをかぶせて掃除しています。
最後に、銃の外側をきれいに掃除します。マズルのところも忘れない様にしてください。
*通常の掃除
通常の弾頭:10発ぐらい撃ったら掃除する。
モリコート:80発ぐらい撃ったら掃除する。通常1試合で50発以下ですから試合が終わったら掃除すれば良いとおもいます。
*パッチ
日本では、殆どの人がVFGのフエルトパッチを使用しています。
世界選手権では、殆どの人が布のパッチを使用しています。
原因は不明です。安い?、汚れが良く取れる?
*ブラシ
ブラシを薬室から銃腔方向に一方通行でしか通さない人がいるのは、日本だけではないでしょうか?
東京都ライフル協会の普及大会では300mのベンチレスト競技が毎年2回あります。
100mの普及的(10点=32mm,X点=16mm)を使用し、試射無制限1圏的10発打ち込み40発、時間1時間の競技です。
10点が32mmあれば満射がでそうなものですが、殆ど不可能です。
最近の3回の成績は、390(97秋),392(98春),393(98秋)でした。
1シリーズ10発の満射ですら1回しか出したことがありません。
難しい原因は、スコープと銃身温度です。
銃身温度は19.で述べた様にしてカバーしています。
スコープは、1クリック11mmのため弾着を的の中心にする事ができません。
ます試射で照準を的の中心に合わせ7発ぐらい撃ちその中心の位置を求めます。
X点にはいるクリック数を求めスコープを調整します。
的の中心からのずれ分が、6mm以上のときは、照準を少しずらします。
3発ぐらい撃ち、10点に入ることを確認して本射に移ります。
弾着が下に偏ってきたとき以外は10点の外にでてもそのまま撃ちます。
また、日本ライフル協会のマスターズ競技会が年に1度ありベンチレスト40発もあります。
300mの標準標的[10点(100mm),X点(50mm)]を使用するため、上位の人は400点です。
X点の勝負になります。 私も今年初めてでました。結果はX点を1つはずしました。
50mmにも入らないとは残念です。
以上の様な訳で、点数制競技もなかなか面白いものがあります。
小口径22リムファイヤーのベンチレスト競技もあります。
小口径では、USAでも不思議なことにグルーピングでなく点数制です。
多分、銃・弾ではあまり差が出ないためかもしれません。
*銃
USAでは、専用銃があります。アンシュッツにもあります。形状は大口径のものと良くにています。
日本では見たことがありません。
*弾
各社でベンチレスト用の弾を売っていますが、日本では手に入りません。
*ベンチレスト
22口径のレストは、抵抗を少なくするため接触部分が少なくなっています。
銃床と接する部分は皮でなく、デルリンのボールになっているものもあります。
日本では、殆どの人が普通のレストを使用しています。(私も同じです)
*日本
毎年春に朝霞で、東京都ライフル協会の普及大会があり22口径ベンチレスト競技もあります。
7文銭2枚、1圏的4発打ち込み、計40発、試合時間1時間です。
朝霞の机は小さくがたがたですので、多くの人が専用机をもってきます。
さながら、机の品評会の様です。試合前に机を自慢しあっています。
銃は、普通の競技銃にスコープを乗せたものが大半です。
年に一度しかやらない人が多いので、的にあたらない人もいます。
途中でマイクロサイトにする人もいます。でも皆楽しそうにやっています。
10点の大きさは9mmですから満射が出そうなものですが、意外に成績が良くありません。
1997年は、1位が日本ベンチレスト協会の秋山さんで387点、私は378点で4位でした。
1998年は、朝起きたら雪で止めました。あとで、「軟弱者」とからかわれました。
この成績は、プローンと同じか、かえって悪い人が大半です。
もっとも私の銃は30年以上使用のソ連製タイガUですから・・・
原因はいくつか考えられますが解明に至っていません。
銃床が平らでないため、銃が真後ろに後退しない。
銃が重たい(6kgぐらいある)ため、レストとの抵抗が大きく銃身が振動する。
弾速が遅い(320m/sぐらい)ため、いろいろな影響を受けやすい。
ベンチ机が動く、据銃が悪い。
*USA
BR50という標的を使用し50発1時間の点数制競技です。
この標的は、100点が13mmで5000点満点です。
100点圏を少しでもはみ出ると50点になります。一番外側にでるとー25点です!。
すなわち、少しずれると、指数的に点数が下がる恐ろしい標的です。
このため、4000点を出すことは至難の業の様です。
雑誌の成績をみると1位が3850点ぐらいです。
銃身の振動を押さえるBR4000という銃の先端につけるアッタチメントがあります。
日本でももっている人がいるようですが、効果のほどはわかりません。
*誰か使った人いませんか*
USAの13mmは、日本式に換算すると13−5.6x2=1.8mm(10点圏の直径)になります。逆は、20.6mmです。
すなはち、USAの方がずっと厳しい標的ということになります。
日本での満射が、BR50での4000点ぐらいでしょうか。
BR50を6mmPPCでやったら22口径より良い成績が出るかもしれません。
BR50の標的の写真です。神経衰弱になりそうな的です。
*これからの課題
ベンチレスト射撃は、奥が深くまだまだ知らないことがたくさんあります。
これからやりたいことは
弾速計による正確な初速の測定
コンプレッションローディングによる初速の増加
風の読み方
・・・
など色々あります。
皆さんもいい情報があったらこの談話室にぜひ投稿してください。
4ヶ月にわたったベンチレスト秘伝も一応これで終わります。
また機会があったら投稿します。
長い間拙文を読んでいただきありがとうございました。
日本ベンチレスト協会に栄光あれ! (日本ベンチレスト協会は永遠です?)
世界選手権の時の写真です。
左は、USA最後の夜ロスのサンタモニカのシーフードレストランでの会長です。
左手のグラスはマルガリータです。えらくお気に召して毎日のんでいました。
右は、左から清水さん、湖東、築地会長、坂上さん、宮川さんです。